「帰りたくなる家」を叶えたメゾネットリノベ

「帰りたくなる家」を叶えたメゾネットリノベ

神奈川県川崎市/マンション/約 74 ㎡

⼈々の⽣活が息づく穏やかな住宅地。都⼼から少しエリアを広げて探した中古マンションで、N さんと O さんは憧れだったリノベーションに挑みました。メゾネットという個性的な間取りを⽣かしながら、丁寧に理想を積み上げていったお⼆⼈に、そのプロセスを伺います。

家族構成:パートナーと⼆⼈暮らし(40 代)
築年数:22 年(購⼊時)
主なリノベーション:フルリノベーション
打ち合わせ期間:約 3 カ⽉ ⼯期:約 3 カ⽉

空間を分けることで⽣活が整う

リノベーションのきっかけを教えてください。

Nさん:ずっと賃貸に住んでいたのですが、そろそろ持ち家がほしいなと思っていて。でも、新築は価格的に難しく、中古マンションをリノベーションしようということになりました。私が建築関係の仕事についているというのもあり、⾃分たちらしい空間をつくることにずっと憧れがあったんです。

Oさん:次の賃貸の更新のタイミングまでに探そうと、2 ⼈で 1 年くらいかけてゆっくり探しました。最初は、もともと住んでいた都内で探していたのですが、価格と通勤時間のバランスを⾒ならが、エリアを広げて探しました。

マンションでメゾネットは珍しいですよね。メゾネットタイプの物件を探していたのですか?

Nさん:そういうわけではないのですが、いわゆる「⽥の字型」のありきたりな間取りはあまり好きではないなと思っていたところで、このマンションに出合いました。 リノベーションが前提だったので、特徴のある空間がいいと思っていましたし、猫がたくさん動けるという点も決め⼿になりました。

Oさん:2階部分はバスルームと寝室、1階部分がリビングダイニングになっています。朝起きて下に降りてくると 1 ⽇がはじまる感覚が⽣まれ、⽣活にメリハリがついたように感じます。メゾネットだと空間をしっかりと分けることができて、⽣活しやすいですね。

メゾネットタイプのマンションの1階部分はリビングダイニングスペースに

猫と暮らし、友⼈を招く

リノベーションをするにあたって、どのようなイメージの空間にしたいと思っていたのですか?

Nさん:フレグランスやスキンケア⽤品を扱う Aesop(イソップ)の店舗のようなデザインがいいなと思っていました。スッキリしているけど、上品な空間。ナチュラルで上質な素材を使うイメージです。

あとは、料理をすることが好きなので、⼈を呼んでホームパーティーができるようにしたいと考えていたことと、猫と暮らしやすい家にできたらいいなと思っていました。

イメージ通りにつくりあげるために、どんな⼯夫をしましたか?

Nさん:まずは、デザイン⾯では、フローリングの⾊をあえて濃い⾊にして落ち着いた雰囲気にし、壁は光が当たったときに陰影が出る左官仕上げ(スペイン漆喰)にしてテクスチャーが感じられるようにしました。

あと照明にはこだわっていて、ダウンライトはグレアレスライトを選び、眩しさを抑えて落ち着く空間を⽬指しました。Co-DESIGN OFFICE さんがキッチンとリビングの間の壁の上部に仕込んでくださった間接照明も、とても気に⼊っています。

Oさん:実⽤⾯では、ホームパーティーがしやすいように、キッチンとダイニング、リビングをひと繋ぎにして、料理をしながらでもお客様としゃべれる配置にしまし た。

また、猫とともに暮らしやすいように、随所に⼯夫をこらしました。リビングの扉に猫が通れる⼩窓がついているものを選んだり、⽞関に脱⾛防⽌⽤のガラス⼾を設置したりしました。

あとは、Co-DESIGN OFFICE さんのご提案で階段下に収納を作り、そこには猫の砂などのペットグッズを収めています。その横の洗⾯台下は、猫のトイレスペースとして活⽤し、ダイニングテーブル下に⾃動餌やり機を設置できるよう、コンセントも配置しました。

猫が⾏ったり来たりできるドアはパナソニック製の既製品をセレクト

⼀番のお気に⼊りはどこですか?

Oさん:⽞関のガラス⼾ですね。最初は脱⾛防⽌⽤に「何かしら柵をつけないとね」と話をしていたのですが、こんなにオシャレな提案をしてもらえるとは……。驚きま した。空間が広く⾒えますし、毎⽇仕事から帰ってきたらガラス⼾の向こうで、猫が出迎えてくれているんです。それが本当に癒しになっています。

Nさん:遊びに来てくれた友⼈たちにも「素敵だね」と、よく褒められます。

機能性も重視し、1 年を通して安定した室温に

引き渡しから約 1 年経ち、すでにオールシーズンを過ごされたと思いますが、住み⼼地はどうですか?

Nさん:年間を通じて室温が安定しているためか、ストレスフリーです。防⾳対策にもなるというので、ほとんどの窓に内窓をつけてもらったんですが、おかげで夏は暑すぎず、冬は寒すぎないちょうどいい室温が保たれています。

1〜2 ⽉の夜間でも、10 度以下になったことはほぼありませんでした。壁を調節性能がある左官仕上げにしたので、湿度もちょうどいい感じで保たれています。

Oさん:床暖房をつけるか内窓をつけるか、予算的にどちらかにしなければいけなかったのですが、悩んだ末に内窓を選びました。外の⾳も全く聞こえなくて静かですし、この選択で正解でした。

リノベーションするにあたって、不安はありませんでしたか?

Nさん:中古マンションを選んでいる頃は、本当にイメージ通りの家になるのかな? という不安はありました。でも、Co-DESIGN OFFICE のお⼆⼈と初めて話したとき、こちらの希望をきちんと聞いてくださった感じがとても信頼できて、このお⼆⼈ならきっと理想を叶えてくれるだろうと安⼼しました。

Oさん:予算⾯の不安もないわけではなかったのですが、⾒積もりを都度出してくれるので、進めながら調整していけましたし、あとから驚くような⾦額を提⽰されるなんてこともなく、安⼼して進められました。

内窓をつけたり、お⾵呂を魔法びん浴槽にしたりすると補助⾦が下りることも教えていただき、その申請もお願いすれば Co-DESIGN OFFICE さんで請け負ってくれるので、利⽤させていただきました。申請の⽅法がよく分からないうえ、煩雑そうなので、とても助かりました。

できるだけ早く仕事を終わらせて帰りたい

リノベーション後、暮らしに変化はありましたか?

Nさん:2 ⼈とも仕事が忙しく、これまで住んでいた家は、寝に帰るだけのような家でしたが、今はできるだけ早く帰りたいと思うようになりました。

Oさん:本当にそう。できるだけ早く仕事を終わらせたいと思うようになりました。 休みの⽇は、だいたいリビングでごろごろしています。猫と遊んで、おやつを⾷べて、テレビを観て……。最⾼に居⼼地がいいですね。

取材・文/磯部麻衣  写真/菊池貴裕