ゆったりとお茶の時間を楽しめる
自分らしくいられる場所

ゆったりとお茶の時間を楽しめる
自分らしくいられる場所

東京都新宿区/マンション/約60㎡

日本屈指の学生街ともいわれるノスタルジックな街で、カフェのようなおしゃれな一室をつくりあげたMさん。選んだのは、都心にありながら川や緑が臨める落ち着いた雰囲気のヴィンテージマンションです。なぜこの町でリノベーションをしようと思ったのでしょうか。こだわりのポイントとともに、自身の感性が息づく空間を紹介してくれました。

家族構成:一人暮らし(30代)
築年数:42年(購入時)
主なリノベーション:フルリノベーション
打ち合わせ期間:約3カ月 工期:約3カ月

参考にしたのは、アパレルショップ

リノベーションのきっかけを教えてください。

Mさん:物価や地価の上昇に伴い、それまで住んでいた賃貸マンションの家賃が大幅に上げられてしまったんです。「そこまで上がるなら、買うという選択肢も出てくるな」と、しばらくは悩んでいました。

ちょうどその頃、リノベーションをした友人の家に遊びに行くことがあり、「自分だけの空間をつくれるって、なんて素敵なんだ」と、リノベーションの魅力に一気に引き込まれました。

中古マンションであれば手が届きそうですし、それまで住んでいた場所で物件を探すことにしました。この辺は、通勤のアクセスもいいですし、閑静な場所で気に入っていたので離れたくなかったんです。

このマンションを選んだ理由は?

Mさん:最近の都心の中古マンションは、出たらすぐ売れてしまうんですよね。いくつもいいなと思って申し込んだところがあったのですが、タッチの差で買えないということが続きました。ここは、見晴らしが良く明るいという点が気に入ってすぐに申し込み、なんとか手に入れられた物件です。結果、とても気持ちのいい部屋で満足しています。

眺望が良く、明るい室内。夜は遠くに新宿の夜景が見えることも。目の前に高い建物がなく、今後も建つ予定がないというのも購入ポイントだった

数あるリノベーション会社のなかから、Co-DESIGN OFFICEを選んだのはなぜですか?

Mさん:まずは、不動産会社さんがリストアップしてくれた10社のホームページを見て、雰囲気が良さそうだと感じた3つに絞りました。第一希望は、Co-DESIGN OFFICEさんで、少人数でしっかり向き合ってくれそうな気がしたんです。

そこで最初にCo-DESIGN OFFICEさんの事務所に伺いました。事務所の内装がおしゃれで、想像通りのお二人だなと思ったのが第一印象です。その後お話を進めていくなかで、身構えず相談できる雰囲気がしっくりくると感じ、すぐにお願いすることに決めました。

リノベーションをするにあたって、どのようなイメージの部屋にしたいと思っていたのですか?

Mさん:洋服が好きなので、アパレルショップのような雰囲気にしたいと思っていました。玄関を広く取って見せる収納にしたのも、どうしても靴が増えていってしまうからです。シュークローゼットは扉がついたものが一般的ですが、湿気がこもりそうなのであえてオープンに。広めの土間にして、入り口から開放感を出しました。

壁には6枚の棚をつけ、オープン収納は造作した

配線ごちゃつき問題も“機械好きな人”のおかげで解決

今回リノベーションした部分で一番のお気に入りの場所はどこですか?

Mさん:キッチンから見るリビングの景色ですね。コーヒーやお茶を飲みながら、見晴らしの良い外の景色を見るのも好きです。

リノベーションをする上で、こだわったポイントを教えてください。

Mさん:一番は、キッチンのお茶をいれる空間です。コーヒーやお茶をいれるのが好きなので、そのスペースをしっかりとって、動きやすい動線にしたいという思いがありました。結果、アイランドキッチンからそのままリビングにぬけられるような設計になりました。

茶器や食器を集めるのも好きなので、収納もたっぷりとりました。靴や食器だけでなく、洋服もたくさんあってとにかく物が多いんです。でも生活感を出さずスッキリした空間が希望だったので、収納にもこだわりました。

たとえば、寝室と書斎の間の収納は両方から開けられるようにし、中でつながるようにしてもらいました。真ん中にどうしても壁を入れたくなかったんです。そうすると、上の段の収納を広く使えるんです。

物が多いけれどスッキリした空間にしたいという希望に対し、Co-DESIGN OFFICEから何か提案はありましたか?

Mさん:私はゲームや動画を見るのが好きなので、映像・音響機器も多種あるのですが、テレビ周りの配線を美しく整えるという提案をしてくださいました。

代表の斉藤さんが機械に詳しいというのもあり、あらゆる線を壁に埋め込むという設計にしてくれたんです。実はこれは職人さんに正確に伝えるのが、とても大変なのだそうですが、頑張ってくださったお陰で本当に美しい空間ができあがりました。

家具はほぼ持ち込み サイズありきで設計した間取り

リノベーションをする上で不安だったこと、困難だったことはありましたか?

Mさん:以前の間取りだと、脱衣所やトイレの水回りが狭いのが気になっていました。もう少し広く取りたかったのですが、このマンションの排水の特性上、配置換えが難しかったんです。でも、それもいろいろな配置を検討してくださって、当初よりだいぶ広くしていただくことができました。

「ここはもうちょっとこうすればよかった」と思う点はありますか?

Mさん:以前は自宅でパソコン作業をすることが多々あり、書斎を使うことも多かったのですが、今はその頻度が減ったので書斎をもう少し狭くしてリビングを広くすればよかったなと思うことはあります。ただ、人が泊まりにくるときは客間として利用できるので、そこまで後悔しているというわけでもありません。

あとは、家具はほぼ前の家から持ち込み、新たに買ったものはほとんどないのですが、持っていた冷蔵庫の高さが意外に高くて、そこをきちんと測っていなかったために想像通りにピッタリ入り切らなかったところです。

でも他の家具は、全部細かくサイズを測ってCo-DESIGN OFFICEさんにお伝えしました。それに合わせて細かく設計してくださったので、冷蔵庫以外はかなりシンデレラフィットしていると思います。こんな細かい要望まで聞いてくれるのかな、と不安はありましたが、どんなことでも全部真摯に対応してくれました。

リノベーションをしてみていかがでしたか?

Mさん:引き渡しのときは、本当に驚きました。玄関を開けた瞬間、「こんなふうになるんだ!」と、感動しました。本当に想像を超えていました。途中あれもこれもやりたくなって、予算は大幅に超えてしまったけど、ここまでやってよかったなと思いました。

朝は丁寧にコーヒーをいれて朝食をとり、休日は、お茶を飲みながらゲームをしたり読書をしたり、ほとんどの時間をリビングで過ごしています。おかげで、カフェに行く回数が減りました(笑)。今は、自分の好きなことだけを詰め込んだ空間で、毎日のんびりした時間を味わっています。

取材・文/磯部麻衣  写真/菊池貴裕